Mr.T(京大工物) さんの投稿記事

世界の学生事情 其の2 -コストパフォーマンス編-

ここ数年、”大学全入時代”というキーワードをよく耳にします。
昨日見かけた雑誌によれば、「大卒の価値は薄れた。大学を出るより高校から働いたほうが金銭的に得!」だそうです。
果たして、本当にそうなのでしょうか?
では、日本より大学進学率の高い欧米諸国の事情はどうなっているのでしょうか?
今回は”学位を取ることのコストパフォーマンス”について各国の事情をまとめてみたいと思います。
(文章中の数値は、以前個人で調査した数値の再掲です。)

比較するにあたって、勝手に”コストパフォーマンス指数”なるものを導入します。
これは”学位取得にかかる学費を何年でもとがとれるか”を表したものです。
((学位取得にかかる費用+その間働いていたら得られた賃金)÷学位取得による一年あたりの利益 により計算しています。)
つまり、単純に考えれば小さい値であればあるほどお得な学位ということです。
では、見てみましょう。

1. 日本
コストパフォーマンス指数
学士:16.31  修士:12.77  博士:12.81

2.アメリカ
学士平均:29.88  修士平均:15.52 博士平均:13.99
詳細内訳:
・機械工学分野 学士8.77  修士:11.06  博士:7.17
・化学分野 学士:15.97   修士:–.-    博士:10.61
・心理学 学士:633.58    修士:85.34    博士:15.79
・経営学 学士:18.30     修士(MBA):9.08
・教育学 学士:–.–    修士:166.62

3. 中国
コストパフォーマンス指数
学士:3.73  修士:2.85  博士:2.10

4. フランス
コストパフォーマンス指数
学士:27.20  修士:27.97  博士:25.67

これをじっくり見てみると、いろいろ面白い特徴が見えてきます。
たとえば…
・他の国はどこも「博士」が一番良いのに対して、日本だけは「修士」が一番良い
・中国は飛び抜けて数値が良い
・アメリカは取得する学位の分野によってとても差が大きい(MBA:9.1~教育学修士:633.6)
・やはり、進学率が高い国ほど学位の有利さは減る
・日本は他の国と比べて学位による賃金の増減が少ない
などなど。いくらでも考えが膨らみます。

結局、どの国でも勉強しなければいけない事に変わりはないのですね。
夏休み、終わってほしくないなぁ。

(本文中の数値は2年前の調査当時のものであり、
正確さについては申し訳ありませんが保証できません。)

世界の学生事情 其の1 -大学入試編-

受験の天王山、夏休みがいよいよ始まりました。
大学入試は点数が全て!1点の差で合否が分かれるのが入試の世界。
厳しいようだけれどそれが常識・・・

だと、つい最近まで思っていました。世界の入試事情を知るまでは。
”大学入試は、試験の成績で厳正に合否を判定する”
日本では常識のこんなことさえ、実は世界的に見ると「変わった」風習でさえあったのです。
今回は、日本とは違う海外の入試事情を取り上げます。
———
アメリカ
———
自由と公正の国、アメリカ。
いろいろな差別・不平等について世界で一番敏感な国ですから、
さぞかし大学入試も公平な制度なのだろう・・・と思いきや。
到底日本では考えられないような制度を数多く採用しています。

1.レガシー制度
もし日本で、
「この子は〇〇議員の息子ですから、どうか入学させて下さい」
などと言ったら、確実にその場で警察に突き出されるでしょう。
しかし驚くことにアメリカでは、”社会的有力者の息子は、試験の成績に関係なく合格させる”
ということが公式の制度として採用されているのです!
これを”レガシー(Legacy)”というのですが、
全合格者に占めるレガシーの割合は、なんと10~15%にものぼるというのですから驚きです。

2.マイノリティー制度
アメリカの大学では、何よりも多様性が重要視されます。
そしてその一環として、多くの大学がマイノリティー(少数民族)を優遇する制度を持っているのです。
制度の仕組みは簡単で、もし受験生が少数民族であれば、
試験の点をそこまで考慮せずに合格させるというものです。
これは逆に言えば白人が入試で不利になるということなのですが、
連邦最高裁判所は”人種を選考基準として取り入れて良い”と判決しているため、
この制度が廃止になることは当分ないようです。

他にもスポーツ入試や飛び級入試など、アメリカの大学入試は大学の”多様性”を増すことを第一に作られており、
入試の点数と同じくらい受験者の履歴書、志望理由書等を重視するそうです。
たとえ必死で勉強をして人よりいい成績をとっても必ずしも合格できるとは限らない入試制度が
はたして公正なのかどうか、日本人から見るとなんとも不思議な制度です。

———-
フランス
———-
さて、アメリカの制度は”勉強しても合格できるかわからない”制度でしたが、
ところ変わってフランスの制度はまた別の意味で変わっています。
なんと、「高卒資格を持った生徒は必ず全員大学に入学できる」という制度なのです。

この高卒資格は”バカロレア”と呼ばれており、ちゃんと試験もあります。
フランスでは「バカロレアを持っていなければ、将来スーパーのレジ打ちにしかなれない」という言い回しもあるそうで、
高校生が卒業にまでに必ず超えなくてはならないハードルのようです。
ただ、「高校を卒業すればどこの大学にも入学できる」というのは、日本の高校生にとっては羨ましい制度ではないでしょうか。
ちなみに導入は1808年、ナポレオンによるそうで、なんともフランスらしい伝統ある制度だそうです。

———-
その他、
中国      合格点に足りなかった点数に応じて追加で入学金を納付すれば、入学できる
イギリス    入学試験というものがなく、高校在学中に2年間かけて受ける複数のテストの成績で合否が決まる
スウェーデン  勤労経験が4年以上あれば、それに応じて点数が加算される

などなど。調べれば調べるほど、
”入試の点数だけ”で厳密に合否の判定を行っているのは世界で日本だけなのではないかと思えてきます。

いったいどんな大学入試制度が生徒のため、大学のため、社会のためになるのか。
これまであまり議論されたことのない問題ですが、
実は国のあり方に関わる非常に重要な事なのかもしれません。

(なんて偉そうなことを言ってしまいましたが、よく考えたら
もし入試制度がフランス式とかになったら我々家庭教師は失業ですね。
それ困るなぁ。)

世界から見た”日本” 其の3-とんでもない偏見編-

先日、あるアメリカ人のコメンテーターが
「日本人は世界で最も偏見を持たれている民族だ」
などと言っていました。
確かに海外では日本製の製品は身近にあるのに日本人は周りに少ないことや、
よくアクション映画などで忍者・空手などが登場すること‥等々
どうしても”ニッポン”という国はイメージが先行してしまっているような気がします。

では、海外の方は具体的には”ニッポン”にどんなイメージを抱いているのでしょうか。
ある国に対してのステレオタイプがどんな物であるのかを知るには、
何よりもその国に関するユーモアを調べるのが一番!
と、言うことで、今回は”ニッポン”という国にまつわるユーモアを調べていきたいと思います。
Wikipediaのパロディ版である「Uncyclopedia」の「JAPAN」の項目をご紹介したいと思います。
—————–
項目:JAPAN から抜粋
(http://uncyclopedia.wikia.com/wiki/Japan)
—————–
Japan is the nation that is on the other side of the world, if you live in America. It’s that one that isn’t China.
・ Demographics
Japan is an island country with a large male population composed almost entirely of ninjas.
・ Language
The Japanese language is essentially Engrish pronounced incorrectly.
・ Food
The morning meal is normally rice, followed by more rice with a side of rice.
・ Science and technology
Japanese R&D focuses on the high-tech multi-function sitting toilet. Nobody except the Swiss have any idea why they enjoy making toilets, but they do. Japanese toilets are so versatile that new apartment units now consist of only a lavatory.
—-
—-
・・・さて、どこから突っ込んでいいか分からないくらい素敵な文章ですが、早速一行目から見てみましょう。
序文 ______________________________________
「日本とは、アメリカから見て地球の反対側にある国である。ほら、あの中国じゃないほうです。」
-
なるほど。確かにアメリカ・ヨーロッパの方は「日本はとにかく遠い国」なんて考え方を未だに持っているようですし、
これは的確な記述かもしれません。街中歩いてると必ず「ニーハオ!」なんて通りすがりの人に言われるし。
中国人違うっちゅうねん。
人口統計 __________________________________
「日本は島国である。住人の多くは男性であり、そのほぼ大半がニンジャである。」
-
きました、ニンジャネタ!
予想通り、な感じですね。
言語 _____________________________________
「日本語は基本的に、間違って発音されたEngrishから成り立っている。」
-
これはちょっと痛烈ですね…
Eng”r”ishというのは日本人英語のことです。(RとLが発音できないことを皮肉ってる訳ですね。)
日本人が、間違った発音で英語のフレーズをやたら使うことを
こんな文で表現しているようです。
なかなか耳に痛い項目でした。
食べ物 _______________________________________
「日本の朝食のメインは米であり、そこに副菜として米と、付け合せで米が付いてくる。」
-
最近ではパン食も多いとはいえ、確かに日本人はたくさんお米を食べますよね。
でもさすがにそれは言い過ぎだと思いますが・・。
科学とテクノロジー ________________________________
「日本の研究開発は、ハイテクかつ多機能な便座の開発に注がれている。なぜ便座をつくるのが楽しいのか、世界中の誰も全く理解出来ないが、どうやら彼らには楽しいようである。日本のトイレはとにかく多機能であって、今日では新しいマンションの中はトイレ1部屋だけである。」
-
最近ではトイレも、ニンジャ・ゲイシャに次ぐ人気トピックのようです。
いろんな人々が”ウォシュレット?なんだこれは!信じられん!”
なんて騒いでいるのを見かけます。
海外ではシートの保温機能すら絶対についていないそうですから、
トイレにコントロールパネルがついているのが可笑しくてたまらないようです。
—-
—-
原文のJAPANという項目はとっても長く、たくさん写真もあってみていて楽しいページです。
日本への偏見に興味をお持ちの方は、ぜひ一度訪れられてはいかがでしょうか。
http://uncyclopedia.wikia.com/wiki/Japan

世界から見た”日本” 其の2 -興味があるのは?編-

最近はよくテレビで「世界が日本に冷ややかな視線をおくっています」というような報道を見かけますが、
実際には日本のことを好意的に考えてくれている人だってとても多いものです。
でも一体西洋の人は、日本のドコが気に入ってくれているのでしょうか?
日本好きが集まるフォーラムを覗いてみましょう。

日本の何に興味を持ってる?

日本の人々 70.33%
文化全般 70.56%
アニメ・マンガ 57.59%
日本食  55.72%
日本の伝統文化 47.78%
テレビゲーム 39.72%
J-pop  38.67%
武道   32.01%
日本の宗教 22.90%

ということで、日本の人々と文化がトップという王道の結果でした。でも文化だけじゃなく人にも興味をもってもらえているというのは、なにか嬉しいものです。
では、そんな日本好きのコメントをちょっと流し見してみましょう!

・風呂かな…(イギリス人)
・マンガとかアニメやゲームが理由で日本に興味を持つって悲しいよね。大人になれよ!(フランス人)
・何だって?!?!車はどうした?!?!日本車を忘れちゃダメだろ!!!!!(アメリカ人)
・あぁ神様。オレはスシが大嫌いだ。(イタリア人)
・君もスシ嫌いなのか?ようやくだよ。私以外にスシが嫌いな人が見つかった。世界で私だけなのかと思ったよ!(アメリカ人)
・私は日本の技術が一番かな。(トルコ人)
・日本への興味は尽きないよ。特に、人がドイツに比べてとっても礼儀正しいのがいいね。(ドイツ人)
・私は、日本人かなんでも清潔に保っていることが気に入っているよ。日本への2週間の旅行からかえって以来、あたりの不潔さで吐き気がするよ。(イタリア人)
・文化全体が好きだけど、特に女の子かな…ベルギー人にくらべてとってもナイスに見えるよ。(ベルギー人)

風呂好きのイギリス人に、寿司嫌いのイタリア人…いろいろあって面白いですね。
これだからこういうページは見ていて飽きません。
でも、こういうふうに沢山の国のひとがごく自然に語り合えることろに、英語のすごさがあると思います。
やっぱヨーロッパ人はみんな英語うまいなぁ…

世界から見た”日本” 其の1 -食文化編-

「世界に良い影響を与えている国」日本は2位-BBC調べ

(4/18  読売新聞)

先日、ふと新聞を見ていてこんな記事を見つけました。
世界17カ国+各種国際機関に対して”世界に良い影響を与えている国はどこか?”というアンケートを集計した結果
日本はドイツに着いで二番目に評価が高かった、という記事です。

そんな嬉しい記事もあるかと思えば、
一方では捕鯨問題ではオーストラリア国民から冷たい目線が日本に向けられています。

日の出る国、日本。
この不思議な国を、外国人はどう見ているのか。
何回かにわたって書いて行きたいと思います。

まずは、軽めのテーマ”食文化”から。
JAPAN Forumさんによれば、外国の人が好きな日本食は

1位 Sushi/Sashimi (37.95%)
2位 Ramen/Somen (18.28%)
3位 Udon/Soba (8.03%)
4位 Tempura (6.65%)

の順との事。なかなかオーソドックスな”いかにも”な日本食ランキングですね。
調べてみると外国人の方が好きな日本食はほとんど上の4つみたいなのですが…

なんとある米国人記者は意外な日本食が大好きなようです。

-

「日本のカレーライス」を熱愛する米国人記者が語る『ゴーゴーカレーNY店』

ニューヨーク発――日本のカレーは、世界で最も完成されたカレーだ。これに異を唱える人がいるとすれば、理由はただ1つ、日本のカレーを食べたことがないからだ。(中略)

なぜそんなことが言えるかといえば、私が重症のカレー中毒だからだ。

ヘロイン中毒者がヘロインを注射するのが大好きなのと同じように、私は日本のカレーを愛している。ヘロイン中毒との唯一の大きな違いは、ヘロイン中毒は長期間ヘロインを断てば中毒でなくなる点だ。

いったん日本風カレーの中毒になると、米国に帰っても中毒が治ることはない。もう一度日本のカレーを食べたいと願いながら日々を過ごし、また東京に行って日本のカレーをもっと食べられるよう貯金に励むことになる。

初めてあの恍惚とした気分を味わえば、それはもう忘れることはできない。私はそれを、金沢大学の学食で経験した。日本人学生の大半が毎日行列を作って購入しているのが、照り焼きや寿司ではなく、カレーだと言うことに私は気付いた。

それはどう見ても、焦げまくったチャウダーを、大きな皿によそった米飯の上からグロテスクにぶっかけたという風情の、茶色くてドロドロした物体だった。しかも、最後のとどめを刺すかのように、学食がその日用意した揚げ物がしばしば上に乗っかっていた。(中略)

誰が最初に私にカレーを勧めたのかは覚えていない。だが、その、天にも昇るような味わい! インドのカレーとは似ても似つかない食べ物だった。

もちろん少々スパイシーだが、全体的には甘みと塩味が効いている――その豊かでクリーミーな味わいを出すのにどんな材料を使っているのか、私にはほとんど分からなかったが、クラックコカインが入っていることはまず間違いないと思われた。

そして、カレールーはその他の食材、すなわち粘り気のある米飯の純粋な味わいや、カリッと揚がったパン粉、脂肪たっぷりの豚肉とも完璧にマッチしていた。(中略)

その後も、日本を訪れるたびにきまって真っ先にカレー専門店に足を運んだが、もうその前に荷物をホテルに置いてくることさえしなくなった。カウンター席ばかりの狭い店に、「ガイジン」のXLサイズの服を2週間分詰め込んだ巨大なカバンを持ち込もうとするたびに、従業員が私を横目で見たものだ。

(この後この記者は、NYで偶然日本のカレーチェーン店を発見して狂喜します。気になる方は原文をどうぞ。)

この記者さんように、カレーなど意外な日本食にはまる外国人も多いようです。
そういえば知り合いのフランス人は、

「日本は素晴らしい!どこで何を食べても美味しい。」

なんて言っていました。じゃあ一番好きな日本食は?と聞くと、

「うーん、ギョーザかな」

ですって。それ、日本食ちゃう。

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Mr.T(京大工物)
京都大学工学部物理工学科在籍、東海高校出身。

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