早期教育とは?
書店などでよく、「ゼロ歳児からの教育」などといった本をよく見かけます。最近の脳科学ブームにのって、「脳科学の知見から」という折り紙つきのものが多いように思います。
でも、乳児の発達を学んでいるものとしては、「え、そんなことわかっていたっけ?」ということが多いのです。本に載っていることがすべてウソというわけではないのですが・・・
まず一つ目の問題として、「脳科学でわかりました」と言われていることは、大人での実験や、サルでの実験をもとにしていることが多いです。
大人であれば、言語教示に従って脳の活動を計測する間じっとしていてくれるし、課題をおこなっている間の脳の活動を調べることができます。サルであれば、脳に直接電極を差し、脳波をとる・・・ということが行われています(このことに関する倫理的な問題は検討されるべきだとは思います)。
それに比べて乳児で脳の活動を調べる、ということはとても難しい。なぜなら、赤ちゃんはこちらの思うとおりに動いてはくれないし、実験をするときには倫理的な制約が大きいからです。
発達途上にある乳児や子どもの脳の仕組みと、大人やサルのそれを同じに扱ってよいものかどうかは大いに疑問です。
二つ目の問題としては、何かのトレーニングが、発達後の能力に影響を与えることを科学的に実証するのは難しいということです。
これを明らかにするには、乳児の能力を縦断的に調査しなくてはいけませんが、そういった調査は困難で(長くなるので詳細は略)、あまりなされていないということが現状です。
ではどういったことがわかっているのか?このトピックに関して書きたいことは山ほどあるのですが・・・苦笑 今回はここまでとして、私が良書だと思う本をあげておきます。参考までに。
子どもの心の発達がわかる本 ・ 赤ちゃんと脳科学 (どちらも小西行郎著)
2010年2月25日 | 教育・受験関係の話題 | ku(京大教育) | コメント(1)