英語の文型と、関係代名詞
いつもは日々の徒然事を投稿するのですが、今日は言語の特徴について。
私は現在中学三年生の子を指導しているのですが、その子は現在英語の関係代名詞でつまづいています。関係代名詞の入った文を「読む」のは大丈夫なのですが、英作文が苦手なようでした。
英語の関係代名詞の使い方は、英語そのものの特徴と大きな関わりがあります。たとえば、「私が読んだ事のある本」は”the book (which) I have read”になりますが、日本語と英語で大きく異なるのは、「本」を修飾する節である「私が読んだ事のある」は、「本」の前につくことになります。それに対し、”the book”を修飾する”(which) I have read”は”the book”の後ろにつきます。
他にもいくつか例文を見てみます。「母は、私が読んだ事のある本を買った」という文を英語で考えてみますと、まず英語は基本骨子”My mother bought the book”を構成し、その後に「私が読んだ事のある」という情報”which I have read”を付加して”My mother bought the book which I have read.”という文を作ります。
他にも、「本をたくさん読む事は重要だ」という文ならば、英語は普通”To read many books is important.”ではなく”It is important to read many books.”となります。これは、本来主語として頭に来る「本を沢山読む事」の情報が多すぎるため、とりあえず変わりとなる骨子の”It is important”を最初に置いてから、”to read many books”を付加するという構成になるからです。
ここからわかるのは、英語というのは「後ろに延びていく言語」であるということ、そして、それには必ず英文の核となる部分が必要になるということです。
それが所謂SV、SVC、SVO、SVOO、SVOCの五つの文型です。日本語ではしばしば省略される主語が、英語では必ず配置される理由はそこにあります。主語を抜いてしまうと、この文型が成り立たなくなるのです。こういった英語の特徴は、中学レベルの文法問題をやっていても決して見えてきません。だから、日本語を英語に直したりするときにすごく難しく感じるのです。
以上のような事を踏まえると、ある一つの、簡単な英作文のこつが見えてきます。それは、「~は(…に)…を―する」という、英文の一番基本的な文型を考えることです。上記の「母は私が読んだ事のある本を買った」なら、「母は本を買った」とし、それでまず文を作る。そのあとに関係代名詞で「私が読んだ事のある」を付加します。あるいは、「本が好きだ」という簡単な文でも、本来省略されている「私が」を付加して「私は本を好む[本が好きだ]」と補う必要もあるでしょう。
また、逆に英文の読み方も、”My mother bought the book which I have read.”などは、「一気に最後まで読んで[母は、私が読んだ事のある本を買った]と読む」ではなく、「”My mother bought the book”で[母は本を買った]と理解する→ “which I have read.”で[その本を私は読んだ事があるのだ]と理解する」と読んでいくのが本来の読み方です。「文が後ろに延びていく」とは、つまり「そのつどそのつど単語を理解し、前の単語に補足していく」ということなのです。
もちろん、文型だけをしっかりやって英文が読める書けるほど英語は楽ではありません。しかし、中学生のうちでは(あるいは高校生になっても)文型の理解がおろそかにされがちなのも事実です。そこをおろそかにしてしまうと、英語は理解できません。そして、こういった事が知識にあったとしても、だからといって英語がすんなり理解できるわけでもありません。だから、何より一番大事なのは、沢山の英語に触れていく事です。そうすれば、知識でなく感覚として理解できるのですから。
2010年1月31日 | 家庭教師レポート, 教育・受験関係の話題 | M-T-M(京大法) | コメント(1)